普段敬語を使い慣れていない人がアルバイトで接客する際にいわゆる「バイト敬語」を使うことが、マスコミでも話題になりました。
「バイト敬語」は、接客のプロと呼ばれる人たちが働く場所ではまず使用が禁止されています。「バイト敬語」をよく耳にするのは、コンビニ、ファーストフード店、ファミレスだそうです。
お店によっては接客のときの独特の言い回しもあるようで、そういう場合は特にそのお店の名前を取って「○○敬語/○○言葉」と呼ぶのだそうです。
ここまで接客で独特の敬語が広まっているということは、おそらく一人ひとりが勝手に考えて使っているからというより、接客マニュアルなどで教えられている可能性もあると思うのですが、だとするとその接客マニュアルを作った人は、どういう意図でこの不思議な接客用語を使うようにしたのでしょうか。正しい敬語は使えないアルバイトでも、こんな感じで話したら難しくないし、不快感を与えることもないだろう、という判断があったのでしょうか。
この「バイト敬語」に違和感を覚える人には、は日本語が乱れてきていて正しい敬語は危機的状況にあると映るでしょうし、違和感を覚えない人には当たり前の接客時の表現でしかないのかもしれません。
接客の敬語で気になる言い回しです。
1. 「〜になります」 例「カツカレーになります。」「こちら禁煙席になります。」
「禁煙席はこちらでございます。」でも接客敬語としては十分だとおもうのですが、「〜になります」だとカツカレーや禁煙席になる前には何だったのか、気になってしまいませんか?
2.「 〜の方」 例「ケチャップの方はお付けしますか?」
「〜の方」を付けると、ぼかした感じがして直接的じゃない分、接客用語として丁寧に感じるんでしょうか。
3. 「〜する形になる」 例「ただいまですと1時間ほどお待ちいただく形になります。」
これも「 〜の方」同様、付ける必要のない言葉を付けることで丁寧さを出そうとしているのかもしれません。
4. 2と3のコンボ 例「トレイの方を持って並んでいただく形になります。」
5. 「お召し上がり」 例「お召し上がりでよろしかったでしょうか?」
本来なら、「こちらでお召し上がりでしょうか?」或いは「お持ち帰りでしょうか、それともこちらでお召し上がりでしょうか?」という方が正確ですね。食べるのでないなら何の為に買うのか、という疑問も1. 同様浮かんでしまいます。
6. 「よろしかったでしょうか」 例「ホットでよろしかったでしょうか?」
過去形にすることで、再確認の意味合いを持たせるということでしょうか。
7. 「いらっしゃいませこんにちは」 例「いらっしゃいませこんにちはー!」
挨拶を重ねることで差別化をはかるということでしょうか。一説には、アメリカの接客マニュアルを日本語に訳した際に、フレンドリーな挨拶が日本語にない為に考案されたということです。
少し意地悪な見方をしてしまったところもありますが、どのような接客敬語であれ、あまりに接客マニュアルどおりに言っているような印象を与えてしまうと、接客用語としては本来の意味を失ってしまいそうですね。